立正佼成会の仏壇や御本尊の処分について、教団の公式サイトに書かれている案内はFAQの2文だけでした。「まずは所属されている拠点(教会)へご相談ください」と「所属教会がわからない場合は、本部へお問い合わせください」です。上位に出る業者の記事は、返納・閉眼供養(魂抜き)・引き取り依頼の3つを「正式な手順」として並べていますが、閉眼供養にあたる案内は、公式サイトで調べた範囲では見つかりませんでした。

立正佼成会の御本尊とは、会員が本尊として礼拝する対象のことです。公式サイトでは「久遠実成大恩教主釈迦牟尼世尊」と説明されています。家庭の仏壇は、教団の言葉では「ご宝前」と呼ばれます。

この記事は、亡くなった親の家に立正佼成会の御本尊や仏壇があり、ご自身は会員ではない、という方に向けて書いています。公式サイトと、自治体・仏具店の公式ページを2026年9月24日に読んで書いたものです。教えや作法の正しさを判断する記事ではありません。

公式の案内は「まず所属の教会へ」の2文だけでした

処分の方法も費用も、公式サイトには書かれていません。書かれているのは、相談先だけ。

公式サイトに書かれていないことは、教会で何もしないという意味ではありません。分からないことは教会に聞く、というのが公式の案内そのものです。

閉眼供養は、公式サイトに案内が見当たりません

上位の記事が手順として書いていることと、公式サイトに書かれていることを並べると、差がはっきりします。

閉眼供養は、一般の仏壇を片づけるときに行われることの多い儀式です。ただ、立正佼成会の手順として要るかどうかは、公式の情報では確かめられません。2万〜3万円を払う前に、所属の教会に「御本尊を返すときに儀式は要りますか」と聞いておくと、費用をかける順番を間違えずに済みます。

知恵袋でも、立正佼成会の側から答えている回答者は、閉眼供養には触れていませんでした。会員を名乗る2018年の回答者は「佼成会に返却するとしたら総戒名や御本尊と言った、お札や掛け軸のようなものだけになります」と書き、仏壇は地域の処分方法でよいのでは、としています。個人の見解ですが、教会に返すのは中身で、仏壇の箱は別、という考え方です。

知恵袋に出てくる3つの家は、どれも返し方で止まっていました

3件とも、家族が残した御本尊や札を、残された側がどうするかという質問です。

3件とも、立正佼成会とは別に先祖のお寺がある家でした。2015年の家は、仏壇そのものも浄土真宗大谷派のもの。ただし、こうした家がどのくらいあるのかは分かりません。

御本尊・札と、仏壇の箱は、行き先が別です

公式の案内・仏具店の条件・会員の回答を合わせると、中身は教会へ、箱は自治体か仏具店へ。

何か相談先分かっていること
中身御本尊(額や掛け軸)、総戒名などの札所属の教会(分からなければ本部)返し方・費用・郵送できるかは公式に記載なし
箱仏壇(ご宝前)そのもの自治体の粗大ごみ、仏具店の引き取りなど仏壇には、一般の仏具店のものも、教団の関連事業の通信販売(佼成ショップ)のものもある。どちらも、箱の処分についての公式の決まりは見当たらない

仏具店の引き取りの条件も、この分け方に沿っています。お仏壇のはせがわは、引き取りの前に仏壇を「空の状態になるようご準備ください」としています。御本尊の引き取りを希望する場合は「お寺様にご依頼のうえ閉眼供養(魂抜き)をお済ませいただきますようお願いします」とし、閉眼供養の手配はしていないと明記しています。

菩提寺があるかどうかで、箱について相談できる先が変わります。

  • 菩提寺がある家: 仏壇の箱の儀式について菩提寺に相談できる。御本尊・札の扱いは教会に確かめる
  • 菩提寺がない家: 箱に儀式が要るかどうかも含めて、教会に確かめる

仏壇の箱は、自治体なら数百円から出せます

中身を取り出したあとの箱は、多くの自治体で粗大ごみとして出せます。

自治体の扱いはそれぞれ違うので、仏壇のある家の市区町村の粗大ごみのページで「仏壇」を確かめてください。出す前には、引き出しや扉の裏まで開けて、札や写真、書き付けが残っていないかを見ておきます。

2015年の質問者のように仏壇を小さい物に買い替えるなら、買い替えと同時の引き取り料金を別に設けている仏具店があります。はせがわの場合、購入と同時の引き取りは三辺合計130cmまで16,500円からで、引き取りだけを頼むより安く設定されています(実店舗では税込110,000円以上の購入が条件)。

仏具店の引き取りには合同供養が含まれる、とはせがわは書いています。箱をごみとして出すことに気が引ける場合の選択肢になります。

片づける時期について、公式サイトに決まりは書かれていません。家の片づけや引き渡しの日が決まっているなら、先に教会へ連絡しておけば、中身の行き先が決まってから箱を出せます。

所属の教会が分からないとき、会員でないときの窓口

親がどこの教会に所属していたか分からない、自分が会員かどうかも分からない、という場合も、公式サイトに手がかりがあります。

  • 所属教会が分からない: 本部へ、と公式FAQが案内しています。本部の電話は 03-3383-1111(大代表)です
  • 教会の連絡先: 公式サイトの「国内の拠点」に、全国238拠点の教会が都道府県ごとに住所と電話番号つきで載っています
  • 子が会員かどうか: 公式FAQは「世帯単位の入会を基本としております」「親御さんが『世帯入会』『個人入会』のどちらで入会されたかによって、会員かどうかが分かります」とし、親の所属教会に確認するよう案内しています
  • 親の死後も機関紙が届く: 配送を止めたいときも、窓口は本部です(公式FAQ)
  • 文面で問い合わせたい: 公式サイトに問い合わせフォームがあります。ただし「すべてのお問い合わせに対して、返信や対応をお約束するものではございません」と書かれています

知恵袋には、会員でないので教会に直接行くのが怖い(2018年)、連絡すると繋がりができてしまうのが気になる(2024年)という声もありました。2018年の質問者は、近くの施設に電話したところ「その地域の会員じゃないようでわからない」と言われたと書いています。まず本部で所属教会を確かめてから、その教会に連絡する順番のほうが、二度手間になりにくいはずです。

教会に確かめておくこと

電話の前に、聞くことを書き出しておくと、1回で済みやすくなります。

電話では、たとえば「親が会員だったようで、家に御本尊と総戒名の札があります。家を片づけるので、どうすればよいか教えてください」と、家族であることと用件を先に伝えると話が早くなります。所属教会が分からないときは、親の名前と住んでいた住所を伝えて、本部で所属教会を調べてもらえるか聞いてみてください。

公式の情報で分かったのは相談先まで。返し方や費用は、教会に聞くしかありません。業者に閉眼供養や引き取りを頼むのは、教会の答えを聞いてからでも遅くありません。

実家の片づけでお墓のことも考えているなら、墓じまいの費用は誰が払うのかも参考になると思います。墓じまいには自治体の補助金が出る場合もあり、埼玉県の63市町村を確かめた記事で市町村ごとの有無を調べています。ほかの記事は墓じまい・仏壇じまいにまとめています。