離れて暮らす親のために「高齢者 見守りグッズ」で探すと、人感センサー、電球、ポット、GPS、呼び出しボタンが同じ画面に並びます。

私は2026年10月12日に、見守りカメラ以外の13製品の公式ページ(料金・よくある質問・解約の案内)と、4市の緊急通報と横浜市の補助制度の案内、知恵袋の質問12件を読み比べました。公式の条件・数字を中心に、知恵袋の声は個人の意見として区別して載せています。見守りカメラは別の記事(Wi-Fi不要の見守りカメラを選ぶ前に)にまとめています。

見守りグッズは「何が起きたら」と「どこへ届くか」で分かれます

製品の種類より先に、2つの軸で見ると整理がつきます。

1つ目は、主な通知条件。「動きがない時間が続いたら」知らせるもの(人感センサー、ドアのセンサー、電球、ポット、コンセントに挿すプラグ)、「動いたら・出入りしたら」知らせるもの(GPS、防犯用の人感センサー)、「本人がボタンを押したら」知らせるもの(呼び出しボタン、自治体の緊急通報)の3つに分かれます。無動作や未使用を条件にする通知は、その時間が過ぎてから届きます。動いたら知らせるモード(au かんたん見守りプラグ、ひとり暮らしのおまもり)や定時の報告(象印)を持つ製品もあります。

2つ目は、どこへ届くか。離れて暮らす家族のスマホやメールに届くものと、同じ家の中でチャイムが鳴るだけのものがあります。リーベックスの呼び出しチャイムLCW50は受信できる距離を「屋内見通し最大50mまで」と書いていて、同居や敷地内の二世帯向けの道具です。

センサーや電球が送るのは「動いた・動かなかった」「点いた・点かなかった」の記録で、映像は送りません。まもりこの販売元は、カメラを使わないことで「「監視されている」というプレッシャーがありません」とAmazonの商品説明に書いていますが、受け止め方は親それぞれです。知恵袋には「センサーやカメラなどはプライバシーがすごく嫌がる親です」という相談(2024年)もありました。ヤマト運輸は申込の条件として「事前にご本人同意のもと、見守られる方(設置先)を設定してください。」と書いています。黙って付けず、何が届くかを一緒に見てから決めます。

今回見た13製品では、月額0円のまま遠くに知らせる3製品は実家のWi-Fiが要りました

無料期間のあとも月額0円で、離れた家族のスマホに知らせが届く3製品(ひとり暮らしのおまもり、SwitchBot人感センサー、オートマックスの見守りセンサー)は、3つとも実家のWi-Fiにつないで使う仕組みでした。逆に「Wi-Fi不要」の製品は、本体に携帯電話の通信が入っている型か、通信契約付きのルーターを組み合わせる型(アイシル)で、その通信費を月額で払います。実家にWi-Fiの環境を用意しなくてよいという意味で、ネットにつながらないわけではありません。

注意したいのは、月額0円の3製品の「Wi-Fiが要る」が、親の家の回線とルーターを使い続けるという意味であること。ルーターの電源が抜けたり、回線を解約したりすると、知らせは届きません。ひとり暮らしのおまもりは初期設定も実家のWi-Fiで行い、公式サイトは「家に行く必要があります」と案内し、楽天店は、スマホの操作に慣れた親が設定してアプリのログイン情報を子に共有する方法も案内しています。SwitchBotの人感センサーはBluetoothでハブにつなぐ機器で、スマホへの通知には別売のハブミニが要ります。

実家にWi-Fiがあり、玄関や冷蔵庫のドアの開け閉めで見たいなら、月額のかからないドアのセンサーが候補になります。ひとり暮らしのおまもりは、LINEの通知用グループを作ればアプリを入れていない家族も一緒に受け取れる、と書いています。

実家にWi-Fiがなく、回線を引くつもりもないなら、本体に通信が入ったものです。まもりこの人感センサーは、付属のACアダプタとUSBケーブルでコンセントから給電し、月額にLTEの通信料が入っています。2026年9月30日からは、販売がAmazonだけになりました。

コンセントから電気を取る2つ(まもりこ・au かんたん見守りプラグ。auは本体をそのまま挿す)と、Wi-Fiを使うおまもりを並べると次のとおりです。au かんたん見守りプラグは公式サイトからの申込のみで、このページには購入先へのリンクを置いていません。

ひとり暮らしのおまもり(センサー+ステーション)まもりこ 人感センサー(高齢者みまもりサービス対応機器・LTE内蔵)au かんたん見守りプラグ
価格11,440円9,900円8,800円
本体価格の表記11,440円(税込・買い切り)9,900円(税込)8,800円(キャンペーン中4,400円・終了日未定)
月額0円(買い切り)550円(LTE通信料込・申込日から1か月間無料)539円(au HOME基本利用料・初月無料)
実家に要るもの2.4GHzのWi-Fi・ステーションのUSB給電コンセント(付属のACアダプタとUSBケーブルで給電。Wi-Fi・回線契約は不要)コンセント(本体をそのまま挿す・LTE-M内蔵・Wi-Fi不要)
知らせる条件センサーを付けたドアが設定した時間動かないとき(楽天は5〜48時間、公式FAQは5〜24時間と表記)一定時間、人の動きを検知しないとき(時間は設定)設定時間を超えて動きがない(判定は30分ごと。動いたら知らせるモードもある)/挿した家電を使わない/深夜に明るい/熱中症リスク
知らせ方アプリ・LINEスマホアプリau HOMEアプリ
やめるとき月額の契約なし「縛りなし」「解約金なし」違約金の表記なし。初月解約は539円。解約後は機器を再利用できない(翌月末までの再契約を除く)
楽天市場で見るAmazonで見る

知らせが届くのは、動きのない時間が続いたあとです

センサー・電球・ポット・プラグの「動きがない」型は、倒れた瞬間を知らせる道具ではありません。「動きがない」と判断するには時間がたつのを待つ必要があり、その長さと判定の時刻が製品で違います。

売る側も、この限界を自分で書いています。象印は「このサービスは、iポットご使用者様の日常生活を「そっと見守る」ためのものです。したがって、緊急事態をお知らせするものではありません。」。ヤマト運輸は「本サービスは、設置先(見守り対象者)の身体・生命の安全を保証するものではございません。」。Hello Lightのよくある質問には、点灯を検知できない場合(故障を含む)は異常として知らせるので、見守る人が電話などで確かめる仕様だ、とあります。

知恵袋の回答には「センサーのチェック間隔が24時間は長いかな、2〜3時間とかに設定できればありがたい」という声もありました(2025年)。短くすれば早く気づける代わりに、昼寝や外出でも知らせが来やすくなり、長さは親の毎日の動き方次第です。

逆に、本人がボタンを押す型(呼び出しボタン、自治体の緊急通報)は操作を契機に知らせが出ますが、本人が操作できなければ届きません。認知症が出てきた祖母について相談した知恵袋の質問(2024年)では、ベストアンサーが、セコムを使っていた義母について「82歳を超えて操作を度々忘れる、間違えてコールを鳴らしまくるが多発し始め、結局止めました。」と書いていました。

電球の型は、親の側の操作が何もいらない点で、ボタンの型と逆の道具です。Hello Lightは検知に1分程度の点灯が要り、電波状況で数分以上かかることもあると書いたうえで、「1日1回以上で利用される場所」での利用を頼んでいます。トイレや廊下のように毎日点ける照明がE26のソケットで、知らせは翌日以降でよい、という家に当てはまります。

1年分込みの製品は、アクティベートした月を含めて1年。2年目からは毎月のカード払いで、一括払いには対応していません。

外に出る親には、家に置くものではなく持ち歩くものです

家に置くセンサーは、親が家にいないときのことは分かりません。散歩や買い物にひとりで出る親なら、持ち歩くGPSが候補になります。シルバーカーを押して出かけるなら、シルバーカーの選び方の記事も合わせてどうぞ。

ただし持ち歩く道具には、持ち忘れと充電忘れがつきものです。知恵袋(2024年)のベストアンサーには、キーホルダー型の端末について「何であるか忘れて、わざわざ外して出かける。」という書き込みがありました。財布や鍵など、親が毎日持って出るものに付けられるかを先に考えておくと、使い続けやすくなります。

みてねみまもりGPSは、登録した場所に出入りしたときと、本人がお知らせボタンを押したときに知らせます。1回の充電で最大約2か月(GPSプラン・省エネモード利用時)、移動履歴は3か月分。GPSは「数m〜数10mの誤差が生じる」とも書かれています。

訪問・駆けつけの有無と時間帯は、製品ごとに違います

知らせを受けた家族が電話をかけ、つながらないとき誰が見に行くか。知らせの判定時刻とは別に、製品ごとに確かめる部分です。公式ページで確かめた範囲は次のとおりです(2026年10月12日)。

  • クロネコ見守り: 通知先の家族が依頼すると、ヤマトのスタッフが訪問して状況を確かめる。訪問は月額1,738円に含まれ追加費用はないが、営業所の営業時間内で、依頼の受付は9:00〜18:00。ヤマト自身はこの訪問を「緊急駆けつけサービス」とは区別している
  • au かんたん見守りプラグ: セコムの駆けつけを「1回あたり5,500円(税込)/30分」で頼める(最大1時間まで・セコムへの申込が必要)
  • 象印 みまもりほっとライン: 「異常・緊急時の対応サービスは行っておりません」
  • 大阪市の緊急通報: 協力者への駆けつけ依頼と救急車の要請は基本サービス。現場派遣員の駆けつけはオプションで、月額330円と1回7,700円
  • 名古屋市の緊急通報: 駆け付けサービスは無料。ただし鍵を預ける

警備会社(セコム・ALSOKなど)の見守りサービスは、今回の13製品には入れていません。駆けつけの有無や料金は、資料請求で確かめてください。知恵袋の12件の回答では、自治体の緊急通報・福祉電話・無料貸出が8回、セコムとALSOKが4回ずつ勧められていました(1件の質問で複数を数えています)。

自治体の緊急通報は、本人が操作できることが前提です

自治体の緊急通報は、本人がボタンを押す・ストラップを引くといった操作を契機に、受信センター(名古屋市は消防に直接つながる方式も選べる)へ通報が入り、状況に応じて協力者や親族への連絡、救急車の要請につながる仕組みです。基本のサービスのほかに、受信センターからの定期の電話(札幌・福岡は月1回、名古屋は年4回程度、大阪は年1回)があり、所得によっては無料になる市もあります。

申込には、近所の協力員の登録を求める市が多くあります。福岡市は「原則として2名」。名古屋市は2名で、駆け付けサービスを使えば1名、協力員なしで駆け付けサービスだけを使うこともでき、その場合は鍵を預けて緊急連絡先1名を登録します。大阪市は協力者に、5分以内に駆けつけられることを求めていますが、見つからなくても利用は始められ、区の保健福祉センターに相談できると書いています。離れて暮らす子が協力員になれない場合もあるので、先に区役所や地域包括支援センターに聞いてみてください。

民間の機器を買う費用を助成する市区もあります。au かんたん見守りプラグのページには、北斗市・練馬区・葛飾区・立川市・南足柄市・一宮市・加東市・雲仙市の8市区の助成が載っていました(2025年5月現在の表記。機器の購入費の一部か、初期費用・月額のどちらかで、上限は5,000〜15,000円と市区で違う)。この8市区以外にもあるとKDDIは書いているので、親の住む市区町村のページを先に見てください。

親のひとり暮らしが長くなると、入院や施設入所のときに身元を引き受ける人の話も出てきます。料金の考え方は身元保証サービスの料金にまとめました。

やめるときに差が出るのは、本体がどうなるかです

親が入院したり施設に入ったりして、見守りをやめる日はいつか来ます。そのとき差が出るのは違約金より、手元の機械がどうなるかでした。

短い入院のように戻ってくる見込みがあるなら、休止・継続・解約のどれを選べるかを製品ごとに見ます。象印には上の表の無料休止があり、Hello Lightは休止できず、長期間止めるなら解約です。KDDIはよくある質問で、短い休止なら契約を続けるほうが「お得となります」と書いています。

買う前に、家族で決めておくこと

機械を選ぶ前に、家族で決めておくと迷わない点です。知恵袋では「倒れたら、何をやってくれるのか、確認の上契約してください。」という回答(2025年)がありました。同じ質問には、80代でひとり暮らしをする親の側から「安否確認は何もしていません」という回答もあり、見守られる側の考えも家ごとに違います。

  • 誰が知らせを受けるか: 通知先の数は製品で違う(クロネコは最大4名、Hello Lightはスタンダードプランでメールアドレス5つまで、おまもりはLINEの通知用グループ)。兄弟で分けるなら、何人まで登録できるかを見る
  • 知らせが来たら、誰が電話し、つながらないとき誰が見に行くか: 近所の人、ケアマネジャー、警備会社、自治体の緊急通報の協力員のどれに頼むか
  • 実家のWi-Fiと電源を誰が見るか: Wi-Fiを使う製品はルーター、持ち歩く製品は充電、ボタンは電池の交換がある
  • 親が納得しているか: 何が家族に届くのか(映像なし・使ったかどうかだけ、など)を見せてから付ける
  • やめる日をどう迎えるか: 入院や施設入所のときに、解約するか、続けるか、休止できるか、機械を返すか

見守りの道具は、連絡のきっかけを増やす道具です。知らせが届いたあとの電話と、見に行く人の手配は、家族が決めておく部分として残ります。