「Wi-Fi不要」と書かれた見守りカメラには、中身の違うものが混ざっています。離れて暮らす親の様子をスマホで見たいなら、確かめることは1つ。商品ページに「SIM」か「SIM入りのルーターが付く」と書いてあるかです。そのうえで、料金を公式で確定できた遠くから見られる4製品を比べると、24か月の総額はおよそ8万〜13万円台でした。いちばん差が出たのは月額ではなく、途中でやめたときの扱いでした。
見守りカメラとは、家の中に置いたカメラの映像を、離れた場所からスマートフォンで見られる機器です。多くは声をかけられる通話の機能も付いています。この記事は、実家にネットの回線が無く、親の様子を見られるものを探している方に向けて書いています。
各社の公式ページ、料金表、重要事項説明、特定商取引法の表示を2026年9月24日に読んで書いたもので、画質や設定のしやすさには触れていません。特定の製品をすすめる記事でもありません。
「Wi-Fi不要」には、遠くから見られないものも含まれます
離れた場所から見られるかどうかは、商品ページの書き方でほぼ分かります。
| 商品ページの書き方 | 遠くから見られるか | 自分で通信の契約が要るか | 例(公式の表記・2026年9月24日) |
|---|---|---|---|
| カメラ本体にSIMが入っている | 見られる | 要らない(月額に含む) | みまもりCUBE(よくある質問で、本体にSIMカードが内蔵されていると説明) |
| SIM入りのルーターがセットで届く | 見られる | 要らない(月額に含む) | ユーコとヨーコ、MANOMA(Wi-Fiオプション)、leafee、FUTAWA |
| SIMを差す口がある(SIMは別) | 見られる | 要る | カメラ単体で売られているもの。SIMは自分で通信会社と契約 |
| 専用のモニターで見る・SDカードに録画するだけ | 見られない(家の中・近くだけ) | 要らない | ケアモニ「通信距離 50m以内」(販売店の商品情報) |
| 光回線などが必要 | 見られる | 要る(家の回線) | ALSOKのアルボeye「インターネット回線(光回線を推奨)が必要です」 |
ここでいう「Wi-Fi不要」は、親の家にWi-Fiの環境を用意しなくてよいという意味で、ネットにつながなくてよいという意味ではありません。遠くから見るには、カメラのSIMや付属のルーターを通じて、携帯の電波を使います。
題に「Wi-Fi不要」とあっても、並んでいる製品がすべて遠くから見られるとは限りません。
遠くから見られる4製品は、24か月でおよそ8万〜13万円台でした
24か月で比べたのは、ユーコとヨーコが2年契約なので、ほかの製品も同じ月数にそろえたためです。
月額で払う3製品は約11.9万〜13.5万円に集まりました(ユーコとヨーコを30GBにすると158,400円)。FUTAWAだけは機器を買い切る型で、総額は約8万円。ただしFUTAWAの最初の6か月分は30GBまでで、それを使い切ると延長の購入が必要になります。
差が出るのは、途中でやめるときです
親の入院や施設への入所で、予定より早く使わなくなることがあります。そのときの扱いは、製品ごとにまるで別でした。
たとえば、みまもりCUBEの1年プランで1台を契約し、6か月でやめると、残り6か月×3,900円で23,400円です(免除の条件に当たらない場合)。Googleで上位に出たページ8本のうち7本は、解約や違約金に1回も触れていませんでした。
MANOMAは違約金は無いものの、セットの機器を1つも返さなかった場合は合計67,540円。親の家から機器を送り返す手間まで含めて、やめ方を考えておく必要があります。
施設への入所で違約金が免除になる場合があると明記していたのは、今回確かめた中ではみまもりCUBEだけ。親が施設に移る可能性があるなら、ほかの製品でも契約前に「入所したら違約金はかかるか」を聞いておくと、後で慌てずに済みます。
月にどれだけ見られるかは、容量で決まります
「スマホで見られる」だけでは、毎日どれくらい見られるかが分かりません。
| 製品 | 月の容量 | 超えたとき |
|---|---|---|
| ユーコとヨーコ | 10GB(目安10時間)/30GB(30時間)/50GB(50時間) | 記載を確認できず |
| みまもりCUBE(ライト)※ | 1GB | 超過1GBごとに3,300円(自動で発生) |
| MANOMA+Wi-Fiオプション | 直近1か月で15GB | 512Kbpsに速度制限 |
| FUTAWA | 最初の6か月で30GB、以降5GBまたは20GB | 延長の購入 |
見られる時間の目安を公式に書いていたのは、ユーコとヨーコだけ。ほかの製品に同じ目安を当てはめることはできません。画質や見方で使う量が変わるためです。
兄弟で分担して見る場合、容量は分け合うことになります。みまもりCUBEは「ご契約通信量を複数人でシェアしてご利用いただきます」と書いています。家族の何人が、1日に何回見るかを決めておくと、容量を選びやすくなります。
夜の様子を見たい場合は、暗視の記載も確かめておきます。ユーコとヨーコ(赤外線 最大10m)、みまもりCUBE(暗くなると自動で暗視モード)、FUTAWA(赤外線LED付き)は公式に書いていました。みまもりCUBEは「停電したときは動作しません」とも明記しています。
自分でポケットWi-Fiや格安SIMのルーターを用意し、市販のカメラをつなぐ方法もあります。これはこの記事では試していないので、できるかどうかは書けません。カメラ側が2.4GHzのWi-Fiにしかつながらない製品(FUTAWAのカメラ単品など)もあり、組み合わせしだいです。
カメラを置くなら、パスワードの設定も確かめます
ネットにつながるカメラは、設定しだいで映像が外から見えてしまうおそれがあります。総務省は2025年12月に、ネットワークカメラの管理者に向けて「適切な設定や運用を行わないと、管理者の意図しない形で映像が第三者に公開されてしまうリスクがあります」と注意を呼びかけました。確認項目として、十分に長いパスワードを設定しているか、ファームウェアが最新か、使わない機能が有効になっていないかを挙げています。警視庁も、カメラ本体の初期状態ではIDとパスワードが未設定だったり、「admin」や「0000」といった共通のものが設定されていたりする場合が一般的だとしています。
この注意は、主にカメラ本体の設定についてのものです。アプリで見るサービスでは、アカウントのパスワードをどう設定するか、ファームウェアの更新を誰がするのかを、提供元の案内で確かめておきます。
契約する前に確かめておくこと
見積もりや申し込みの前に、次の点を公式ページか電話で確かめておくと、比べやすくなります。
みまもりCUBEを運営するラムロックは、2026年8月25日に、同社が運営するECサイトへの不正アクセスを公表しました。同じ告知では「カメラ情報(みまもりCUBEの映像等)につきましては、現在のところ侵害は確認されておりません」と、告知の時点の状況を説明しています。公式サイトは前述のとおりメンテナンス中で、申し込みの再開は確認できていません。検討する場合は、再開の告知を待ってから料金と条件を確かめてください。
カメラは「見る」ための道具で、異変を知らせる仕組みは別に考える必要があります。センサーで知らせるもの、警備会社が駆けつけるものなど、見守りにはカメラ以外の形もあります。カメラ以外の見守りグッズは、13製品の月額・Wi-Fiの要否・知らせが届くまでの時間を読み比べた記事にまとめました。親の見守りのカテゴリにまとめていきます。入院や入所で保証人を求められそうなら、身元保証サービスの料金を7社で計算した記事も参考になると思います。親がまだ自分で歩いて出かけるなら、シルバーカーに見えないものを選ぶ前にも合わせてどうぞ。